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スモールビジネスのGST及び食品

Last updated 9 July 2019

はじめに

GSTとは?

商品サービス税(GST)とはオーストラリアで販売または消費される商品及びサービスの大半にかかる10%の税です。ビジネスを経営されている方は、GSTについて知る必要があります。

GST登録をしている場合、または登録の必要がある場合には以下にご留意ください:

  • 課税対象となる商品及びサービスについては、お客様への販売価格にGSTを含める
  • 商品サービスが「GST免税」または「非課税」の場合は、販売価格にGSTを含めない
  • 一般的にGST免税又はGST課税対象の商品及びサービスの提供のための仕入れであれば、仕入れ価格に含まれるGSTを控除額として請求することができます。

GSTと食品

貴方のビジネスで食品を販売している場合、どの商品がGST課税対象になるかを知っておく必要があります。

すべての食品がGSTの課税対象であるわけではありません。一部の食品はGST免税になります。GST免税の食品の販売価格にはGSTは含めません。

「GST免税」の食品と飲料の例:

  • 甘い衣またはフィリングのないパン及びロールパン
  • 調理用の原料、例えば小麦粉、砂糖、ケーキミックス
  • 調理用の脂肪、油
  • フレーバーの付いていない牛乳、クリーム、チーズ、卵
  • スパイス、ソース
  • 体積の90%以上の果汁または野菜ジュースを含む果実または野菜ジュース
  • ビン入りの飲料水
  • 茶及びコーヒー(そのまま飲める飲料を除く)
  • ベビーフード、乳幼児用ミルク(12ヶ月以下のお子様用)
  • 人の食用の肉類(調理済の食事またはスナックを除く)
  • 果実、野菜、魚、スープ(ただし温かいスープを除く)
  • はちみつ、ジャム、ピーナッツバターなどのスプレッド
  • 朝食用シリアル

GST免税の商品であっても、特定の状況では課税対象となる場合があります。例えば、ロールパンはGST免税ですが、レストランで販売し、お客様がレストランで消費する場合です。

「GST課税対象の食品と飲料」の例:

  • ケーキ、ペストリー、パイなどのベーカリー製品
  • ビスケット、クリスプブレッド、クラッカー、プレッツェル、コーン、ウェーファー
  • ポテトチップなどの甘くないスナック類
  • チョコレート、飴、ミューズリーバーなどの菓子
  • アイスクリーム及び類似商品
  • ソフトドリンク、チョコレートミルク等のフレーバー付きの牛乳
  • フード・プラッター
  • 寿司、カレーライスなど、調理済の食事として販売される食品
  • レストラン、カフェ等、販売された場所で消費されるすべての飲食物
  • テイクアウトとして販売されるすべての温かい食品
  • 人の食用ではない食品、例えばペットフード
  • GST法で課税対象に特定されている食品またはそれに類似した食品
  • GST法でGST免税と指定されていない飲料及び飲料の原料
  • GST法で加工または処理されるまで食品とは考えられていない製品これらには以下が含まれます:
    • 甲殻類または軟体動物を除く生きた動物
    • 未加工または未処理の穀物、穀類、サトウキビ
    • 生きた植物(例、レタスの苗、鉢植えのハーブ)
     

参照:

GSTと食品サプライチェーン

食品サプライチェーンの特定の段階ではGSTが課税されます。供給時に製品が以下の場合には、GSTが課税されます:

  • サプライチェーンの特定の段階で人の食用ではない場合または
  • GST法のもとで課税対象である場合

GST登録ビジネスは、ビジネス用に購入した食品の価格のうちのGST分を「GST控除額」として請求することができます。

「接待費」として提供された食品で、所得税控除が請求できない場合、GST控除を請求することはできません。

例:食品サプライチェーンではどのようなときにGSTが課税されますか?

育苗所がGST登録をしている市場園芸家にレタスの苗を販売します。レタスの苗は栽培される植物であるため、課税対象となります。

育苗所はお客様にGSTを課税し、これを納税します。

市場園芸家は苗の価格に含まれているGSTをGST控除額として請求することができます。

市場園芸家はレタスを育て、収穫し、野菜の卸業者に販売します。市場園芸家の販売するレタスは人の食用の食品であるためGST免税扱いとなり、課税対象とはなりません。

野菜の卸業者はレタスをGST免税でスーパーマーケットに販売します。

野菜の卸業者はレタスをGST免税でスーパーマーケットに販売します。

End of example

食品がどこで販売され、消費されるかはGSTに影響します

販売される場所で飲食することを目的として販売されるすべての食品及び飲料は課税対象になります。つまり、以下のような場所でお客様に販売する食事及び飲料の販売額にはGSTを加え、そのGSTを納税する義務があります:

  • レストラン、カフェ、スナックバーやスタンド、ホテル、クラブ、ボート、ケータリングが行われるパーティ、及びこれらの場所の周辺の敷地
  • レジャー、スポーツ、エンターテイメントに関連した会場、例えば
    • スポーツグラウンド
    • ゴルフコース
    • ジム
    • レースコース
    • 劇場
    • 博物館
    • ギャラリー
    • 映画館
    • 遊園地
     

資金集めや類似する目的のために食品を販売するチャリティー機関、チャリティー基金、贈与控除組織、公立学校(例えば、タックショップ)は、食品提供を「非課税」扱いとし、GSTを徴収しないでよい場合もあります。

例:

アンのベーカリー

アンは経営するベーカリーで甘いフィリングや衣のないパンやロールパンを販売しています。アンはお客様が他の場所で食べることを想定してパンを販売しています。

アンはお客様にGSTを課税する必要はありません。

イマンのレストラン

イマンは経営するレストランでプレーンなロールパンを販売しています。ロールパンはレストランで提供され、その場で食べることが想定されています。

イマンはお客様からGSTを徴収し、そのGSTを納税するします。

アリのコーヒーバン

アリはモバイルのコーヒービジネスを経営しています。アリは様々なフェスティバルやイベントにバンを運転していきます。茶、コーヒー、ココアなどの飲料を販売しています。またビン入りの飲料水も販売しています。茶、コーヒー、ココアは「そのまま飲める飲料」であるため、課税対象になります。ビン入りの飲料水もお客様がイベントの会場で飲むことを想定して販売されているので課税対象になります。

アリはお客様にGSTを課税し、そのGSTを納税します。

ハルカのジュースバー

ハルカはフードコートでジュースバーを経営しています。ハルカは果汁100%のジュース、スムージー、ビン入りの飲料水を販売しています。フードコート内で飲むことが想定されているため、すべて課税対象になります。

ハルカはお客様にGSTを課税し、そのGSTを納税します。

End of example

詳細情報

くわしくは:

QC26431